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カサマシマ公爵夫人への恋文

2011
10-30
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平成23年10月30日 晴れのち雨
本日のBGM
AcousticAcoustic
(1992/06/02)
Everything But The Girl

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久しぶりのヘンリー・ジェイムズの噺。
世界文学全集〈57〉ヘンリー・ジェイムズ (1981年)カサマシマ公爵夫人世界文学全集〈57〉ヘンリー・ジェイムズ (1981年)カサマシマ公爵夫人
(1981/07)
不明

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これが今、古本屋でなければ入手できないようである。
文庫で出す勇気のある出版社はないだろう。
いや、でもかつてはこうして出ていたのだから、集英社には感謝すべきか。
訳はよかった。
その訳者は、これは「使者」同様にいずれ再評価されるべき傑作だと言っている。

ヘンリー・ジェイムズ。
「黄金の盃」「鳩の翼」「使者たち」の後期三大長編と「ある婦人の肖像」がその最高作とするのは誰も異論はないだろう。
本当にそうだ。子供の読む本ではない。本好きが、小説好きが読む、アダルト小説である。
今日、「カサマシマ公爵夫人」を読了した。
結論から言うと、これまでの定説はやはり妥当だということである。
ジェイムズ愛好者なら、これも、またそれなりに堪能できるだろう。
同時に、出版社が文庫にして出そうとしない理由もよく判る、そういう作品である。

作品を愉しめたかと言えば、愛好者としては愉しめたと応えられる。
しかし、一般向けではない、という注釈つきでだ。
何故なのか。
タイトルは公爵夫人だが、実は作品の主人公は若い青年である。
ジェイムズ自身、当初は公爵夫人をヒロインとした作品にするつもりだったと言うから、その辺の迷いが残念ながら、作品の中身にも影響を与えてしまったと言わざるを得ない。
他の登場人物、主人公の幼馴染みの彼女、近所のヴァイオリン弾き、寝たきりの姉と怜悧な弟、その他、面白い個性的なキャラクターが揃っている。もちろん、公爵夫人も。
だからこそ、最後まで読み通すことができた、とも言えよう。
そんな中で、肝心の主人公にもう一つ、魅力がないのである。
それを補うかのように、主人公の不幸な生い立ち、出生の秘密がしきりに持ち出されるのだが、何故だかこちらは感情移入があまりできない。
何故だろう?
ドストエフスキーには若い青年を描いた傑作が多い。「白痴」の主人公、カラマーゾフの三男他たくさんいるが、何故我々が彼らに惹かれるかと言えば、彼らがいずれも純粋で、正直で、優しくい性根の持主だからである。
そのキャラクターは今どき、有り得ないだろう、と言うほど潔癖なのだが、それでも感情移入できるのは、ドストエフスキーの筆力だけではなく、我々の中に、そうした者への変らぬ憧れがあるからだ。
ジェイムズに筆力がない、と言うのではない。
十分にあるのだが、このカサマシマの主人公はその半分イギリス人としての「皮肉屋」の面が、我々の憧れの前に壁として立ちはだかってしまっているのである。
もし、この主人公がドストエフスキーの主人公たちのようだったら、ラストシーンはもっと感動的だったに違いない。
因みに、先にあげた傑作群の中で、男が主人公なのは「使者たち」のみである。
しかも、その主人公は中年の終わりに差しかかった「大人」である。
「青年」を描くのは、案外難しいものなのかもしれない。
序に、もう一作。
アスパンの恋文 (岩波文庫)アスパンの恋文 (岩波文庫)
(1998/05/18)
ヘンリー・ジェイムズ

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こちらは中篇である。
上記の作品とは同列ではない。
ジェイムズのエンターテイメント作家としての腕が冴えた佳作、と言ってよい。
実は、3週間ほどまえ、北海道から帰京する際、JRとJALの中で読んでいたら、羽田につく前に読み終えてしまった。
短いから、と言うより、ここはその作品が読み出したら止らない面白さのせい、と言った方が正しいだろう。
時間を忘れるので、電車で読むのにはちょうどよろしい。
そういう作品である。
そして、上記の長編の4作はまた読み直すことがあるだろうが、「アスパン」はないだろう。
そういう作品である。

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由紀 かほる

憂国を語る、《恋愛》小説家。

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