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モラヴィア「軽蔑」vsゴダール「軽蔑」

2014
02-11
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平成26年2月11日
本日のBGM


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(2009/05/08)
アルべルト・モラヴィア、ミルチャ・エリアーデ 他

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今回はモラヴィアの「軽蔑」の方です。

これをゴダールが映画化しており、主演はブリジット・バルドー。ミッシェル・ピコリ。
昨年だか一昨年、テレビで観たのですが、実は大変愉しめた一作で、ゴダールの作品の中では個人的には上位に置きたい作品です。
世評は知りませんが、少なくとも原作を読んでから観た人の意見は宜しくないようで。
ま、映画化された小説、小説を映画化した作品というものは多かれ少なかれ、そういうもののようです。
小説、つまり文字、言葉で表現されたものを具体的に映像化することの難しさは古今東西変らないのであって、寧ろ、映画化されたものに原作と同質の面白さを期待する方が間違いかもしれません。
従って、原作は飽くまで映画化する上での「原案」程度に考えておけばよいでは?と。
その点からすれば、ゴダールの映画は原作に忠実ではないだけに、彼の「作品」として立派に成立していると思われます。
その映像美、手法、さらにまだブリジット・バルドーがブリジット・バルドーであった時代の作品であり、音楽も含めて上出来ではないかと・・・

さて、モラヴィアの「軽蔑」
結婚二年目の戯曲家を目指す主人公の告白形式で、美しい妻との冷めた関係に悩む姿を描いているのですが、この女々しい主人公の言い分も判らないではないので、何となく頚をかしげつつ読まされていきます。
金のため、それはまた何よりも妻のために、大嫌いではあるけれど金になる映画のシナリオを書き続けているのにも拘らず、妻はなぜか突然、主人公を毛嫌いし始め、その理由を知ろうとして主人公はもがき続けます。
何度、主人公が理由を訊ねても、相手は明快に答えず、ただ「あなたをもう愛していない」「あなたを軽蔑している」という恐ろしく身勝手な妻です。

実は、その理由らしきものは冒頭に近いところで普通の読者になら、凡そ判ってしまい、しかし、一応は古典として残っている作品だけに、別の理由、別のオチが用意されているのではないか、と予測しつつ、結局、その予想は当たらず、かと言って、こちらのヨミが当っていたとも言い切れない、なんとも歯切れのよくない結末へと向かっていくのでした。

何でも、モラヴィアは最初の妻があの映画監督のヴィスコンティの愛人であることを半ば容認しつつ、苦しんだ経験があり、その私生活がここには反映されているとのことですが、こちらにはどうでもいい噺ではあります。

最後まで読ませる作家としての力量も、また描かれた内容も、一定の水準以上のものと認めないわけにはいかないのですが、しかし、この妻のセリフ、
「私はあなたを世界の誰よりも愛していたわ。でも、今はそうじゃない」
などと言って、主人公をさんざん攻めるのですが、その身勝手ぶりに対して、ついこう言いたくなるのが人情でしょう、
「へえ、そうだったの?しかし、二年前に亭主を好きになったのはアンタでしょ。その時に亭主に軽蔑するような人格があることを見抜けなかったのはアンタ自身の責任ですよ。自分だけは真っ当で、相手だけが悪いってのは男女の間では通用しないんですよ。要するに、アンタに男を見る眼がなかったってことじゃないんですかね?」
とね。

タイトルは即ち、モラヴィアから妻に対する正直な心情を表したもの、と解釈したいのでありました。

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憂国を語る、《恋愛》小説家。

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