FC2ブログ

長いトンネルを抜けると・・・

2014
08-21
読んだら、クリック人気ブログランキングへ

平成26年8月21日
本日のBGM


残暑が厳しいですね。
関東は特に、です。
お盆明けくらいから、夜も気温が下がらず、風もなし。
さすがに冷房が恋しくなります。

といっても、寝室にしている部屋のエアコンが冬から不調なので、まあ、諦めてますが。
天気予報では、昨日辺りから涼しくなると言ってましたが、外れてます。
明日もまだこの暑さが続くそうです。

雪国 (新潮文庫 (か-1-1))雪国 (新潮文庫 (か-1-1))
(2006/05)
川端 康成

商品詳細を見る


美しさと哀しみと (中公文庫)美しさと哀しみと (中公文庫)
(1973/08/10)
川端 康成

商品詳細を見る


今さら古典シリーズです。
「伊豆の踊子」を読んだ記憶があるのですが、いつのことか定かではありません。
その後、この作家に何故、手を出さなかったのかも、定かではありません。
予備知識が邪魔をしたのでしょうか。
足穂がノーベル文学賞授賞式で「ペコペコ頭を下げてみっともない」と冷水を浴びせたのを読んだからでしょうか。
或いは、写真でみるその異相に引いてしまったからでしょうか。

因みに、手にしたのは学研から昭和40年代にでた現代日本の文学の中の一冊「川端康成集」であります。
巻頭に「美しさと哀しみと」、続いて「雪国」他。
この全集、当時小学校の頃に母親が毎月購買して集めたもので、当時49巻。その後50巻から70数巻に増補されているようです。
私が手にしたのは高校生の頃でしょうか。
何が最初がはもう覚えていませんが。
高見順、漱石、鴎外、谷崎、三島、吉行淳之介等はしっかり記憶に残っております。
本当は本棚が溢れているので、処分しようと思って整理していたのでありますが、御存知の通り、文学全集は価格破壊の代名詞的存在で、どこに出しても只同然。
49巻で500円と言われたら、そりゃあ、腹が立つだろうというので、ダンボールに仕舞っておくことに。
その中で、まだ未読で気になっていたのが、川端康成と佐藤春夫でありました。

それは兎も角、まず「美しさと哀しみと」ですが。
3分の1まで読んで、これはまるで「メロドラマ」それも「昼メロ」の脚本みたいだなあ、と思い、またこれは作者晩年の作品ではないかと感じ、調べたらしっかり映画化されていて、後期の先品だと判明。
それはそうでしょう。
55歳の妻子ある作家が、31歳のとき付合っていた16歳の女と24年ぶりに、ふと京都で除夜の鐘を聴きたいと思い立って列車に乗るところから始まり、今や40歳となった少女は日本画家として有名となり、若い美人の弟子と同性愛的な関係で暮らしているのですが、かつては主人公の子供を宿し、堕胎、別離しても尚、男を思って独身。
画家の美人の弟子はその男と関係を結び、さらにその息子にも手を出して、相手の家庭をメチャクチャにするというお噺・・・美事に「昼メロ」の王道をいく設定であります。(今も昼メロってあるのか知りませんが)

作家が主人公と言いましたが、実際は主人公は3人と言った方が精確でしょう。
当然ですが、今なら16歳と遊んだら「淫行」で逮捕です。
堕胎の場面では、主人公が看護婦に白い眼で見られますが、今なら高校生が親なしでもカンタンに堕ろせます。
もちろん、時代が違うので、そのことを論うつもりはありません。
ただ、何でこの作家(唯一売れたのが、その少女との恋愛を赤裸々に綴った作品のみ)がこんなにモテるのかが、最後まで不明であります。
また、女流画家の弟子が相手の家庭をメチャクチャにすると宣言しながら、女流画家がほとんど辞めさせようとしないのも不可解と言えば不可解です。

実は3分の1まで読んで、やめようかと思ったのですが、その訳はその設定の俗っぽさ以上に、文体と表現にちょっと作為と言うか、気取りすぎたような、狙った感じが鼻についたからであります。
また、女の描き方にしても、「ああ、自分はやっぱり谷崎派であって、こちら側ではないのだな」と読むほどに感じたためでもあります。
結末に行くに從って、作者の意欲もやや失せたように感じたのは気のせいでしょうか。

とは言え、それでこの「文豪」に個人的な烙印を押すのはあまりに早計です。

「トンネルを抜けると、そこは雪国だった」
という書き出しほど、日本で有名な小説はないでしょう。
しかし、本当は
「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」
が正解・・・
というネタも、昭和なら通用しても、今は果たして・・・

で、読み終わった今、「川端康成全集がどうしても読みなくなった」のであります。

この学研の川端康成集には注が付いていて、まるで国語の授業のように、その読み方まで解説してあります。
さらに奥野健男が解説を書き、まさにノーベル文学賞受賞直後の発売ということで、真っ先にその「偉業」を讃えております。

しかし、あれから50年近く。
注釈も解説も不要なものであると、敢えて言っておきましょうか。

真の作品には、こうした解説・肩書等を不要で、不純で、虚飾なものとして浄化していく力があるということを、まざまざと感じさせてくれます。

個人的に、「川端康成」という作家に至るのに、実に長い長いトンネルがあったようです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
御蔭様で好評です。
最新、書き下ろし作品はこちらから購入できます。







尚、この作品はいずれ(時期は相手の都合で明確ではありませんが)AmazonのKindle版としても配信される予定です。

因みに、来年には「Ⅲ」を配信できればと思ってます。

・・・・・・・・・・・・・・・・

「おとなの本屋さん」から「鎖のエンブレムI~ミス・キャンパス~」が発売されました。

・・・・・・・・・・・・・・

「おとなの本屋さん」から「性隷伝説」上下巻が発売されました。

性隷伝説(上) 由紀かほる


性隷伝説(下) 由紀かほる


お陰様で、好評です。

「美人インストラクタア・Ⅱ【至高の隷女】」配信されました。
こちらから購読できます。

美人インストラクタア・Ⅱ「至高の隷女」 【でじブック形式】
美人インストラクタア・Ⅱ「至高の隷女」 【PDF形式】
美人インストラクタア・Ⅱ「至高の隷女」 【スマートフォン向け】

美人インストラクタア・Ⅱ【至高の隷女】

「美人インストラクタア・Ⅰ【煉獄の聖女】」はこちら。
購買したい方は以下をクリック。

美人インストラクタア・Ⅰ【煉獄の聖女】 【でじブック形式】
美人インストラクタア・Ⅰ【煉獄の聖女】 【PDF形式】
美人インストラクタア・Ⅰ【煉獄の聖女】 【スマートフォン向け】
「美人インストラクタア・Ⅰ【煉獄の聖女】」

《女記者・麻耶》シリーズ第1弾はこちらから、どうぞ。

女記者・麻耶?絹のTバックを汚して~ 【でじブック形式】

女記者・麻耶?絹のTバックを汚して~【PDF形式】
女記者・麻耶

《女記者・麻耶》シリーズ第2弾はこちらから、どうぞ。
「女記者・麻耶~スウェードブーツを濡らして~」
女記者・麻耶~スウェードブーツを濡らして~ 【でじブック形式】
女記者・麻耶~スウェードブーツを濡らして~ 【PDF形式】
女記者・麻耶?スウェードブーツを濡らして?

「でじたる書房」より「女記者・麻耶~靴下は飴色に染まって~」が配信されました。
以下をクリックして頂ければ、購入いただけます。

女記者・麻耶~靴下は飴色に染まって~ 【でじブック形式】
女記者・麻耶~靴下は飴色に染まって~ 【PDF形式】
女記者・麻耶~靴下は飴色に染まって~

オリジナル「トップスチュワーデス 完全飼育」(日本出版社アップルノベルズ刊)400枚を600枚にリライト
「女記者・麻耶」シリーズの第2弾!

書下ろし最新作。1400枚、一気に配信中!

ホテルウーマン?私が奴隷になったわけ? 【でじブック形式】
ホテルウーマン?私が奴隷になったわけ? 【PDF形式】
ホテルウーマン?私が奴隷になったわけ?表紙サンプル


女教師・視姦地獄 【でじブック形式】

女教師・視姦地獄 【PDF形式】

女教師・視姦地獄 表紙2

初版から四半世紀ぶりに、全面改訂と100枚の加筆を行った決定版!

【若妻秘書】シルクの首環 【でじブック形式】

【若妻秘書】シルクの首環 【PDF形式】

【若妻秘書】シルクの首環・表紙sample

でじたる書房より配信中↓
女ボディガード【ヴァニラ色の果実】 【PDF形式】

女ボディガード【ヴァニラ色の果実】 【でじブック形式】

TS385238決定版

キャビンアテンダント【堕天使物語】 【でじブック形式】

キャビンアテンダント【堕天使物語】 【PDF形式】

堕天使物語 表紙2
「スチュワーデス・密猟」(日本出版社・アップルノベルズ)に200枚の加筆と、修正を行った決定版!

日本出版社、アップルノベルズより「生贄教師 みんなが見てる」が発売中。
生贄教師―みんなが見てる (アップル・ノベルズ)生贄教師―みんなが見てる (アップル・ノベルズ)
(2010/05)
由紀 かほる

商品詳細を見る


既刊はこちらから↓

薔薇のエクスタシス 【PDF形式】


薔薇のエクスタシス 【でじブック形式】


薔薇のエクスタシス

国際線CAキャビンアテンダント・黒革のスカーフ  【でじブック形式】

国際線CAキャビンアテンダント・黒革のスカーフ  【PDF形式】

黒革のスカーフ3

書下ろしはこちらです。↓
女子校生・調教レイブ 【でじブック形式】


女子校生・調教レイブ 【PDF形式】

長谷川レイブ表紙

以前、お知らせした雑誌「小説ロマン」が発売されました。

小説ロマン 2012年 01月号 [雑誌]小説ロマン 2012年 01月号 [雑誌]
(2011/12/15)
不明

商品詳細を見る<

Trackback

Comment

Post a comment

Secret


プロフィール

stanton919

Author:stanton919
由紀 かほる

憂国を語る、《恋愛》小説家。

最新記事

最新トラックバック

検索フォーム

QRコード

QRコード

ブロとも申請フォーム